ルーマン拾い読み

誰について取り上げられているのかをそのつど知らないわけにはいかない。

個人が、具体的で経験的な、物理的‐化学的‐有機体的‐心理的な側面を有する統一体であると真摯に考える者は、個人を社会システムの部分であるとみなすことは不可能である。そのことにくわえて、きわめて多数の人間が存しており、したがってきわめて多種多様の…

システム理論はアナロジーでもメタファーでもない。

社会学の学問領域を超えているこうしたオリエンテーションは、還元主義的な手続きによって、社会秩序が心理学的事実、生物学的事実または物理学的事実に帰せられてしまうということを含意しているのではない。言い換えれば物理学的アナロジー、生物学的アナ…

第4回〜『権力』(1975)

前回(id:hidex7777:20050204#p2)に引き続き、といっても前回の読書会はぼくは風邪でお休みしてしまったので、『法の社会学的観察』を消化しきれていないのですが、とにかく今日から初期ルーマンの基本著作『権力』(1975)を読みます。 権力作者: ニクラス・…

第3回

前回(id:hidex7777:20050124#p2)に引き続き読書会報告。 読んだものは「作動上の閉鎖性と構造的カップリング」。I〜IV節まで読んだ。 Luhmann, Operational closure and structural coupling: the differentiation of legal system. 1992. Cardozo law rev…

第2回

金曜の読書会で読んでいた"Closure and Openness"。読了。興味深いが、ドイツ語による講演→英訳(つまり原文なし)のため、かどうかは知らぬが、意味が取りにくいところがある。でも興味深いことをいっている講演録であるのは確かなのでした。 キーワードは …

第1回

正月に読んでいた本は木田元『ハイデガー拾い読み』で、ハイデガー拾い読み木田 元by G-Tools同じことを言うのに何冊も本を書くヒトだなあと感心したのだけど(笑)、やはり、言いたいことを言うためには、言葉を尽くして、同じことを繰り返し言うべきである、…