昭和歌謡大全集(2002)

昼寝して起きたら21時ぐらいで、そしたらビデオ屋から電話がかかってきて「延滞してますよ」とか言ってて、あれー、日曜返却じゃなかったっけ?と思いつつ、もったいないから借りてるのを観ちゃおう、と思って観た。そしたら勘違いで、バタフライ・エフェクトが水曜返却で、こっちの『歌謡』は日曜返却だった。論文かかにゃならんのに、とぶつぶつ言いながらも観た。

昭和歌謡大全集 [DVD]

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これも村上龍原作の小説の映画化で、ただ、これは小説がメチャ面白いので映画化なんてできるのかと思って観ていなかったのだけど、脚本(大森寿美男)がやはりすばらしく、メチャ面白かった(もちろん監督:篠原哲雄もよい)。ただし、まったく別物として観た方がよい。といっても原作に忠実でないというわけではなく、ある意味忠実なのだ。あの小説の面白さを、映画というメディアで表現するとこうなる、という秀作。あの小説は小説でしか表現できない表現が追求されていた。といっても実験小説とかそんなんじゃなく、娯楽作品だけど。
昭和歌謡大全集 (幻冬舎文庫)

昭和歌謡大全集 (幻冬舎文庫)

ストーリーは、カラオケが趣味なロクでもない青年グループと、カラオケが趣味なロクでもないおばさんグループの対決、復讐に次ぐ復讐、最後は戦争、舞台は調布、最後は調布を原爆で破壊、というすばらしい、これ以上ない、もうこのエンディングを観るためだけにこの映画を観るべきだといっても過言ではない。
出演者ではみんな言ってるけど原田芳雄がいいね。原田芳雄と青年グループの会話は腹抱えてゲラゲラ笑った。
この映画は2週間ぐらいで封切が打ち切られたみたいだね。カルト映画だ、やっぱり。でもカルトにしては小奇麗に、こざっぱりとしすぎていると思う。むかし沢田研二の映画で爆弾もって逃げるやつがあったじゃない。あれよりもっと面白くて洗練されていて、大衆性があると思うのだが。
惜しむらくはサントラが出ていないこと。このタイトルで収録曲を集めれば、売れると思うんだけど。
評価は★よっつ半、といいたいところだが、ちょっとオマケして★5!満点!だってぼくが観たい映画って、こういうものだからね。