ファインディング・ニモ、その後

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とは言え、同性愛者への社会的理解は更に進んでいるのも事実です。例えば、ゲイ(こちらでは同性愛一般を指します。女性同士をレズビアンと呼ぶことには性的なそして差別的なニュアンスが感じられるので好まれません)をカミングアウトしているタレントの中で、女流コメディアンの、エレン・デジュネレス( Ellen DeGeneres )などは、ここへ来て超一流の仲間入りをしつつあるように思います。例えば、大ヒットした家庭向けのアニメ映画『ファインディング・ニモ』で、「お父さん」を助ける親切な魚「ドリー」の吹き替えなどは見事でした。

ゲイの女優が、ディズニーの、しかも看板である大作アニメの準主役になる、たとえ声の吹き替えで顔は見えないとは言え、10年前なら考えられなかったことです。ちなみに、この「お父さん」は、妻を失っているわけで、「ニモ」という子の視点からは、父親に新しい女友達ができたということでは、愉快なエピソードにはなりません。そこへ現れた父を助ける「女性の魚」がゲイであれば、父との再婚ということはあり得ないわけで、母を亡くした子の気持ちを考えると、その方が安心だということになるのです。

ふんふん、クイア家族という解釈ね。
でも吹き替え役がゲイだからってキャラクターがゲイだということにはならんだろ。マトリックスもスピードもゲイ映画だったかい?