高校生用文献リスト
あいかわらず高校生(理系志望)向けのための「国語カリキュラム」を考え中です.なにかおすすめがあれば教えてください.
しかしぼくが以前作った↓のリストですが,
社会科学系の大学に進む人のためのリスト
こんなに勉強して大学に入ってくる奴は,ぼくはいやだな(w
とりあえず今日は
を買ってきたのだけど,この人はどうなんですかね.名前は良く聞くけど,現代文ができない受験生の気持ちがわからないので,この人の評価もよく知りません.
ぼくとしては谷崎潤一郎訳が読みたいのだけど,そういうわけにもいかんしなあ.↓を確認したいのですが.
たとえば,谷崎は『源氏物語』に傾倒しそれを現代語訳しましたが,それは国学派とはまるで違っています.宣長は,『源氏物語』に繊細なやまと魂を見ようとした.しかし,谷崎が『源氏物語』を好んだのは,それが54帖に及ぶ「建築的美観」や「肉体的力量」を持っていたからです*1.それは紫式部が司馬遷の『史記』を愛読するような女性であったということと切り離せないでしょう.
柄谷『日本精神分析』91頁,文藝春秋
出口を読んで,『あさきゆめみし』を読む,ということになりそうですな.
あとはボリス・ヴィアンを読んで岡崎京子を読む,『ソラリスの陽のもとに』を読んで映画版を観る……などの比較をしてもらうとか.
*1:柄谷はこの部分の前に芥川と谷崎の「話らしい話のない小説」論争を引いている