内田隆三『ミシェル・フーコー』(講談社現代新書)

ミシェル・フーコー
内田 隆三

講談社
1990-03
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この本について

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  • 序章 知識人の肖像
  • 第一章 フーコーの望遠鏡
  • 第二章 変貌するエピステーメー
    • 1 16世紀、ルネサンス
    • 2 侍女たちのいる空間
    • 3 「人間」の登場へ
  • 第三章 外の思考
    • 1 私は構造主義者ではない
    • 2 外の思考
    • 3 これはパイプではない
  • 第四章 権力と主体の問題
    • 1 言葉の分析
    • 2 主体化の装置
    • 3 主体の問題

「言説分析」の検討

第4章では、「権力の問題系」と「自己の問題系」の二つのテーマを軸に、言説の問題が考えられる。

権力の問題系
知―権力―主体
自己の問題系
知―自己―主体
  1. 言語の存在を捉えるという根本的な視点にもとづいて「言説」の問題を考える
    1. 知の領域を形成する言説とは何であり、どのように編成されるのか
    2. その言説は非言説的な領域とどのような関係にあるのか
  2. 言説と非言説的な実践とが絡み合ってできる権力の装置を分析する
    1. 諸個人を主体化する近代社会の権力装置を分析する
  3. 自己の錬成としての「主体」の問題
    1. 自分の生に美的価値や倫理的な様式を与えようと努力する主体としての自己

1,2が「権力」、3が「自己」の問題系。