社会システム理論 第2章6節
金曜の三田ルーマン研究会。
Social Systems (Writing Science)
- 作者: Niklas Luhmann,John Bednarz Jr.,Dirk Baecker
- 出版社/メーカー: Stanford University Press
- 発売日: 1996/01/01
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Soziale Systeme: Grundriss einer allgemeinen Theorie
- 作者: Niklas Luhmann
- 出版社/メーカー: Suhrkamp Verlag AG
- 発売日: 2012/11/01
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- 作者: ニクラスルーマン,Niklas Luhmann,佐藤勉
- 出版社/メーカー: 恒星社厚生閣
- 発売日: 1993/01
- メディア: 単行本
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- 第2章「意味」
- 第6節「意味の三つの次元」
次回研究会は3月24日(金)、『社会システム』第2章、6節(の残り)&7節の予定です。
ご家族ご近所お友達おさそいあわせのうえ、ふるってご参加下さい。
podcastingしました。
podcastingページ左下のという画像をiTunes(などのpodcasting対応アプリ)にドラッグ&ドロップすれば聞けます。
レジュメと配布資料:http://www.geocities.jp/hidex7777/mls/
第2章「意味」第6節「意味の三つの次元」は、
- まえおき(1-5段落)
- 事象次元(6-9段落)
- 時間次元(10-14段落)
- 社会的次元(15-20段落)
という構成になっていて、
今回は時間次元まで(14段落目まで)進みましたが、やはり時間次元が難しいと思いました。
音声ファイルのラスト近くで、
「オートポイエーシス・システムは時間的であるといわれているが、ここでの『意味の時間次元』の話しは、システムの時間性の話しとはまた別の話しなのか?」
という疑問が提起されていますが、馬場さんは
「議論としては非常に似ているが、別のものと考えてよいだろう」
と述べられています。
つまり
- 作動のレベル:オートポイエーシス的システム(の時間性)
- 観察のレベル:意味(の時間性)
ということになります。ただしその水準の違いを棚上げすれば、議論の仕方は同型である、ということでしょう。
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今回、タイムリーにも、あの爆笑対談(東浩紀+鹿島茂+佐藤優+松原隆一郎)が掲載されたことで話題になっている『文學界』4月号〔asin:B000EQ4FNS〕に掲載された、
- 北田暁大、2006、「思考の遊歩―メディアとしての『と』」
が、フィーチュアリングされています(必読)。
「と」論文で、北田さんはベンヤミンをひいて
ベンヤミンは「区別」の思想家であり、また『パサージュ論』は「区別」の操作=実践そのものであった。[294-5]
と述べ、
ノルベルト・ボルツのように――ベンヤミンを『メディア理論家』として読んでしまう危険を何としても回避しなくてはならない。それは誤読などではなく、端的な非読でしかないのだから。[296]
といっています。
「区別」の思想がメディアの思想にほかならないという根源の事実
ベンヤミン的な「区別」の方法論にあっては、「区別」の実践、つまり媒介する作用そのものが、媒介される対象に先行して(あるいは少なくとも同根源的に)存在しているのだ。区別に先立ってAとBが存在し、その両者をメディア=「と」が架橋するのではない。区別の一撃=「と」の導入とたえざる「区別」の反復が、AとBとを世界に着地させるのである
など、引用していたらきりがないですが、「端緒としての差異」について、明快に議論しています。
《こうした「と」をめぐる考察は、馬場靖雄の著作に多くを負っている》で指示されているのは
- 作者: 馬場靖雄
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2001/06/01
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↓も読んでみたい。
無限の二重化―ロマン主義・ベンヤミン・デリダにおける絶対的自己反省理論 (叢書・ウニベルシタス)
- 作者: ヴィンフリートメニングハウス,Winfried Menninghaus,伊藤秀一
- 出版社/メーカー: 法政大学出版局
- 発売日: 1992/03/01
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配布資料として、『社会学的啓蒙3』所収の"Temporalstrukturen des Handlungssystems"の第7節、馬場私訳が配られました。
配布資料は明日アップしますが(縮小コピーしなければならないので(ノД`))、とりあえず議論に使われた「図」だけ、掲載します。
【追記】アップしました(レジュメ置き場に)。
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それと、当日、レジュメのほかに、「神義論」でぐぐってトップに来た下記のページをプリントして配りました。