ジャン=ピエール・クライン『芸術療法入門』

芸術療法入門 (文庫クセジュ)

芸術療法入門 (文庫クセジュ)

出版社からのコメント
うつ病から統合失調症まで、心のストレスを克服するために!
音楽、絵画、演劇、人形劇、化粧……さまざまな表現方法で精神を解放してゆく芸術療法。本書は、哲学・医学・心理学の系譜における「狂気の歴史」を踏まえた上で、施療の実際を詳解してゆく。
著者の定義によれば、芸術療法士とは、障害を持つ人びとの創作過程に寄り添う者である。けっして、患者が創作した芸術作品を精神療法のように分析する(悩みや不安を意識化させる)者ではない。芸術療法士に求められるのは、「ほどよい距離、三人称による表現、迂回の戦略」というテクニックなのである。
2004年には、日本でも芸術療法士の資格が認定されるようになったこともあり、まさに時宜を得た、実用的なアートセラピー入門書といえるだろう。カラー図版収録。