『経済・経営のための統計学』はダメでした。

経済・経営のための統計学 (有斐閣アルマ)

経済・経営のための統計学 (有斐閣アルマ)

以前ほんのちょっとだけ褒めた『経済・経営のための統計学』(有斐閣アルマ)を実際にRを起動して、「応用編」の一部を読んでみたのだけど、これはダメダメですね。

だっていきなり自前の関数を、何の説明もなく平気で使ってるんだもん。

例えば147ページに登場するcmeansdとかいう関数は、

  • データフレームの変数のうち“間隔尺度の変数X1”と“名義尺度の変数X2”を代入してやると、“X2がTRUEである行のX1を合計した値の平均値と標準偏差”をリターンする

という、まあ、そりゃあ、あったら便利な関数ではあるけれど、この本のどこを読んでもこの関数の作り方と使い方は書いてないわけですよ。自前の関数だということすら書いてないのはおかしい。

こんな感じのだとは思うけど↓

cmeansd <- function(x,filter){

	#x:平均と標準偏差を求めたい変数
	#filter:フィルター条件;y==1 のように書く

	myLis <- list(dataA=filter,dataB=x)
	myDat <- data.frame(myLis)

	myDat <- myDat[myDat$dataA==TRUE,]
	myM <- mean(myDat[,"dataB"])
	mySD <- sd(myDat[,"dataB"])

	return(cat("mean=", myM, "SD=" , mySD, "\n"))
}

結局↓の2冊を手元に置かないとダメですね(いまさらですが)。

The R Book―データ解析環境Rの活用事例集

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The R Tips―データ解析環境Rの基本技・グラフィックス活用集

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