「女子生徒との付きあい方」

KIN71

所収の

  • 宮田雅巳「女子生徒との付きあい方」

というエッセイが面白かった。

まあ、なんのことはない、男性教師が「若い頃は女子生徒とうまくやれなかったが、年をとると結構楽になる」という経験談を経験則にもとづいて「おれはこうやった」と言っているだけなのだけれど、示唆しているところは大きい。
「付きあい方の男女差」を身をもって経験し、そうすると接し方も意識的に男女を区別して変えざるをえない。うん、痛いほど良くわかる。「隠れたカリキュラム」どころではない。すでにコミュニケーション作法のジェンダー差を内面化している諸個体とコミュニケートしようとすると、「そのこと」をこちらも知っていなければならない。
宮田氏が最近役に立った本として挙げているのがなんと『話を聞かない男、地図が読めない女』だ。この本が性差別的で非科学的だという批判は承知のうえだが、問題解決ツールとして非常に役立ったと。おそらく物語論とか、「占いの力」(鈴木淳史)みたいなものだろう。帰属処理、ということだ。
年取ると女子とうまくわたりあえる。これは30男ならみんながうなずく教訓だと思う(笑)。