社会学雑感

私探しゲーム

北田さんが次のように書いていて

で、去年の勤め先の「研究生合宿」なるもので現役上野ゼミ生から、「ああ、『家父長制と資本制』って上野先生がブレイクした頃のヤツですね」と言われ、愕然とす。僕の歴史観では『スカ下』『女という快楽』とかでとっくにブレイクした後の「アカデミック転回」を成し遂げた後の上野作品だと考えていたのでびっくりしましたよ。ほんとに。80年代上野は彼女たちにとっては存在しないのかな…。歴史はやはり少しずつ妙な形で「物語化」されているようです。

あらためて気づいたのだけど、『家父長制』は90年出版なんですね〜(連載は86〜88)。そんで『私探しゲーム』が87年で、すでに消費社会論なんかを論じていた。所収の「商品−−差別化の悪夢」が『現代思想』に載ったのが82年で、それをネタにした宮台真司「コードによる消費の動機形成」『社会科学紀要』(東京大学教養学部社会科学科編)が88年。それをネタにした学部2年のときのぼくのレポートが95年(笑)。

この論文では、消費社会という迂回路を経由してパースンシステムに対して負担免除を提供する、社会システムの働きを問題にする。

「負担免除」キタ━━━(゜∀゜)━━━━!!!!!
あ、これは宮台さんの論文ね(ぼくのレポートではない)。

ぼくのレポートは消費とシンボリックインタラクショニズムとスノビスムがテーマで、「それってスノッブ!」と茶化す・バカにする態度そのものがスノビスムなのだ、という内容だった、気がする。でも宮台論文でSIを勉強するのも転倒してるかな(笑)、いやそんなことないよな。宮台論文では片桐雅隆、アーウィン、シブタニなんかが引用されてて、ぼくの社会学ははっきりいってその辺にルーツを持っている、のですが、その辺の文献はどれも入手不可能なんだよな〜、なんとかして欲しい〜。文庫クセジュの『スノビスム』も絶版。