チャットルーム絡みで性感染症が拡大、当局がAOLに法的措置を検討

http://www.hotwired.co.jp/news/news/20040126207.html
つっこみどころが満載のニュースだと思うぞ,これは.

アメリカ・オンライン(AOL)社が、自社の巨大なチャットルーム・ネットワークへの干渉は行なわないと表明していることに対し、公衆衛生当局が法的措置を検討している。AOL社が提供するチャットルームを利用するゲイの男性たちの間で性行為感染症(STD)への感染が急増しており、当局は、同社と関連するウェブサイトにおけるメンバーへの警告の掲載を求めているのだ。

 サンフランシスコ市衛生局のSTDの権威で、率直な物言いで知られるジェフリー・クラウスナー氏は、「AOL社がSTDや新たなHIV感染を助長していることは明らかで、彼らは重大な責任問題に直面している」と話した。

チャットルームを開設したらゲイが集まって性感染症が蔓延したと.そんでそれがAOLの責任だと.ハア?お前の頭が梅毒でやられてるんちゃうんか.因果性がまったくわかりませんね,この議論.公園作ってハッテンバになってしまったらこれ誰の責任よ.80年代に地方に乱立したポストモダン建築が例外なくテレクラの待ち合わせ場所になったのは建築家の責任?(←これはそうかもねw)

医師たちにとって救いなのは、梅毒は抗生物質への耐性を持っておらず、感染初期においてはペニシリンで簡単に治療することができる点だ。全米での感染例は、2002年で6862件とそれほど数は多くなく、ピークだった1947年の10万6000件とは比べ物にならない。

 しかしゲイの間での感染例の増加によって、2005年までに米国において梅毒を実質的に根絶するという、全米をあげての計画は見通しが立たなくなった。感染例の急増は、ゲイの男性たちが――おそらく「コンドーム疲れ」のせいで――性行為に関して不注意になっていることを示し、またこのことは同時に、さらなるエイズ蔓延の予兆かもしれないことを専門家たちは懸念している。

ゲイ男性のSTD感染例の増加は「コンドーム疲れ」なんだ? そこも因果が含まれなさすぎだろオイ.それに「実質的に根絶」可能だったはずの梅毒がなんでゲイの場合だと不可能になるわけ?

一方、AOL社は、安全なセックスに関するカウンセラーには無料でアカウントを提供しており、また昨年はある期間、公共広告を掲載したこともあった。「われわれはメンバーの健康を真剣に考えている。これまでにも関係団体と協力して健康や安全なセックスに関する情報の提供を行なっており、今後ともそうした活動を続けていく」と、AOL社の広報担当アンドルー・ワインスタイン氏は話した。

あのですねえ……とほほって感じなんだけど,まずそもそもなんで「安全なセックス」をしなきゃならないわけ? しかもなんで「市当局」に強制されなければならないの? 明らかにおかしいだろ.だいたい,ゲイたちの間で「生掘種付け乱交パーティ」が流行しているのは知ってるの? 彼らが性感染症という概念を知らないはずはないでしょう? いつまで「無知のせい」にしていれば気が済むわけ?

というわけで,世の中この手の「帰属処理」に満ちてるよね,っていう社会学的なおはなしでした.