秦建日子『推理小説』
- 作者: 秦建日子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2005/12/21
- メディア: 文庫
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妹に頼まれて買った。ドラマ「アンフェア」の原作本。ドラマが話題になっていたので読んでみた(ドラマは未見)。
この手の、なんというか、エンタテイメント系?の小説を読むのは中学生時代以来で、読み進むスピードに体感的な違和感を感じる。
文章の下手糞さ加減にイライラしながらも、構成・構造がしっかりしており、小説とはこうやって書くものなのか、というお手本として読める。
メタ小説的な要素を主要なウリにしながら、メタ小説が不可避的に孕む自己言及的言及は諧謔的だ。たとえば
東京―大阪の新幹線片道の間に読み切れる程度の、実に読み応えのない分量。(40頁)
のような。ぼくは東北新幹線で東京―郡山間に読んだのだけどね。
主人公雪平夏見の役を篠原涼子がやったことは知っていたので、イメージを重ねて読んだが、若干ずれる。篠原巨乳じゃないから。