社会学教科書問題
- http://d.hatena.ne.jp/contractio/20041122#1101099991
- http://www.asvattha.net/clips/blosxom.cgi/Studies/Sociology/0411231334.htm
- http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20041125
- http://d.hatena.ne.jp/contractio/20041126#1101436975
結論:Giddens"Sociology" 4th ed.をまずは嫁。
ギデンズこぼれ話。渋谷にある某大学で松■■文先生が授業してるそうです。教科書はギデンズ『社会学』です。授業に出ている学部3年生のMタソによれば、「全体的に怖いひと」だそうです。「プリントとかほん投げる」そうです。「学生のことたぶん嫌いなんじゃないかなー」だそうです。「アンケートにやめてくださいって書けば?」といったら、「そんなこと書けない。先生いつもすごいお話ありがとうございます、みたいなことしか書いてない」そうです。どなたかお知り合いの方がいらっしゃったら、「プリントほん投げないでくださいよう」とお伝えくだされば幸いです。ちなみにMタソ(心理学専攻3年)の『社会学』の評価は「まあおもしろい。表面的すぎるけど」だそうです。
まあ、ぼくが書けばいいんじゃね?<教科書
追記:教科書なんてあったって学部生はどうせ勉強しないんだし、
社会学の教科書を書くのがなぜ難しいかといえば教科書を読んでも社会学的な考え方が身につくとはいえないという陳腐なだれでも知っている事実にあるのだし、
万が一、勉強したいという学部生が「なに読めばいいんじゃい!」という疑問を持ったら、
近くにいる院生か、適当などっかの先生にメールでも投げてみたらいいんじゃないかな〜。
ちなみにぼくは相談されたときには、「とりあえず古典は読むな」ということを言っています。
もちろんうっかり読んでしまってそれがきっかけで勉強したくなる、というケースはあるので、「うっかり」はいいんだけど、なに読めばいい?と相談に来てる時点でそのひとは「うっかり」をすでに通過しているはずなので、ウェーバーのこれを読めば、きっと社会学にたいする関心が沸くよ!とかは大きなお世話なハズなので。
- とりあえずぼくが修士受験をしたときにお世話になった参考書リスト。
- 以下のリストを5回転させ、主な人名・潮流ごとにノートをつくる、というのをやった。あとは過去問を何度も解いた。
社会学のあゆみ 新 睦人 by G-Tools | |
社会学のあゆみ (パート2) by G-Tools | |
現代社会学理論 R.ウォーラス A.ウルフ 濱屋 正男 by G-Tools | |
命題コレクション社会学 作田 啓一 井上 俊 by G-Tools | |
社会学の基礎知識 新装版―基礎概念の理解のために 塩原 勉 by G-Tools | |
ルーマン 社会システム理論―「知」の扉をひらく ゲオルク クニール アルミン ナセヒ Georg Kneer Armin Nassehi 舘野 受男 野崎 和義 by G-Tools | |
社会学の理論でとく現代のしくみ 吉田 民人 by G-Tools | |
社会学の基礎 by G-Tools | |
アメリカ哲学 鶴見 俊輔 by G-Tools | |
現代社会学のエッセンス―社会学理論の歴史と展開 田原 音和 阿閉 吉男 磯部 卓三 田野崎 昭夫 徳永 恂 by G-Tools |
あと新明正道(編)の学説史の教科書があったはずだけど……忘れた。検索してもでてこない。
追記:コメント欄にていなさんから情報ゲトしました。追加〜!
追記2:
ヤヴァイ。。。今のとこ古典(と呼ばれていそうなもの)しか読んでいない。
あーいや、上記のぼくのリスト(受験対策)は、慶応向けです。
でー、たぶん東大向けの受験対策は別様にやらなきゃダメです。たとえば教育だと、かつては↓
教育社会学 柴野 昌山 竹内 洋 菊池 城司 by G-Tools |
ひょっとしたらそういう「傾向と対策」は慶応にもあったのかもしれませんが、ぼくはよく知りません。だから慶応受験する方にとっても参考にならないと思います。。。とほほ。。(まあ、参考にしてくれという意味ではなく、ぼくの時代の参考書はこのあたりだったよ、ということです。今だと『クロニクル』とかなんですかね。知らないけど)
あと、yutacakeさんが「古典と呼ばれていそうなもの」を読んでいるのは、それが自分の研究にとって必要だからだと思いますが、それは当然必須です(慶応の場合だと1次試験の筆記で、「自分の研究と関わらせて論ぜよ」という問題が出るし、2次面接で説明させられる――ようするにこれは「古典」ではなく「先行研究」です)。
ようするに、「家族社会学」をやるのであれば、ジンメルやデュルケムを読んでいる必要性よりも、森岡清美や小山隆や牧野カツコを読んでいる必要性の方が高いわけですよ。
非常に極端なことをいえば、ウェーバーやデュルケムをかなり精読していても、「読んだことありませんよ〜」というふりをする必要すらあります(や、一言で言えば「空気嫁」的な世界じゃないっすかねーということです)。
それとまあ、どこの院でも、外国語ができるということのほうが重要視されるんじゃないですかね。ディシプリン的知識より。ぼくは学部のときは社会学専攻じゃなかったから、「社会学のちゃんとしたディシプリンが身についてなくて……」とこぼしたことがあるのですけど、「社会学専攻を出ても身につかないよ」と教授に諭されました。まあ、こういう事情から、社会学教科書問題が浮上するわけですが。