続・インリン/菊地成孔

昨日の続きだけど,ではインリンに自意識が無かった場合のJOYTOYは支持できないかというと,そうでもないのだ.ぼくはもともとパフォーマティヴな側面においてインリンを支持していた.今回明らかになったのは,ユニット内部に亀裂を走らせるほどの自意識をインリンが持っていたということでしょう.つまりインリンは自意識的に(コンスタティヴに)JOYTOYをやっている.
彼女のプレイガール・フェミニズム(ぼくの造語ですが)は菊地氏の言うようには「矛盾」しているとは思わない.もちろん日本の中で考えていたら,日米安保条約を無視した「自意識」はありえないのだけれど,彼女は台湾出身でしょう?それにコンスタティヴなレベルでのインリンの「自意識」は,たしかに幼稚なんだけど,だからこそロゴファロサントリックなのだ.つまりそもそも脱構築というかダチコウツクなのだな.菊地氏はパフォーマティヴな面について「JOYTOYのファンです」と述べ,コンスタティヴな面について「君は矛盾している」と述べているのだ.
まあ批評家としての彼がコンスタティヴな矛盾についていらだつのはわかる.でも,「だけどパフォーマティヴな部分については認めますよ」といってしまうのは,結局,・・・うーん結局なんだろ・・・後で考えます(w